こんにちは!
三共コスモスの南出です。
オーナーチェンジ物件は、所有者(オーナー)は住まずに賃貸借契約を結んで借主が物件に住んでいる状態で売買することです。
投資用物件ですね。
先日、1年越しにオーナーチェンジ物件が成約し、一安心した事で本記事を書いています。
今回は、『住宅ローンを組んでいる物件』を賃貸として貸し出している場合のリスクについて、下記の構成で書いていきます。
『そもそもダメな理由』
『一括返済を求められるリスク』
『住宅ローンの借換えができなくなる』
『売りたいけど売れない』
『普通借家と定期借家』
『完済しないと新たに住宅ローンを組めない』
『オーナーチェンジ物件は高く売れない』
そもそも、賃貸併用住宅でもない限り、住宅ローンを借りている状態の物件を貸し出してはダメという所からご紹介しています。
そうは言っても様々なご理由がありますからね。
お考えの方は下記のリスクだけは知っていただいたうえでご判断してほしいと思います。
本記事は、投資用不動産を購入・売却するリスクについて記載していません。
あくまで、住宅ローンを利用した人がやむを得ず賃貸に出す場合に発生するリスクなどについて記載しています。
本記事が何かの助けになれば嬉しいです。
そもそもダメな理由について
ダメな理由は、住宅ローンを借りる際に銀行と交わした契約書の約款に書いてあります。
ざっくり言うと、住宅ローンは自己居住用だからこそ超低金利で利用できる商品だからです。
転勤などの事情によりどうしても一定期間引っ越さなければならない場合、
・空き家のままにする
・売却する
・お金を借りている銀行に相談してから賃貸に出す
・不動産投資ローンに借り換えてから賃貸に出す
上記の選択肢があると思います。
一括返済を求められるリスク
ちょっと前に、フラット35を不正利用して投資用不動産を購入した方が一括返済を求められるといったトラブルがニュースにもなっていましたね。
最近になって取り上げられただけで、ずっと前から悪用の噂は耳にしていました。
私は経験したことがないので詳述できませんが、一定期間で完済できなければ債権が異動し、差し押さえられた後に競売になる流れでしょうか。
通常は、お金を借りる契約の際に代理店の担当者が契約書の読み合わせをするものですが…怖いですね。
住宅ローンの借換えができなくなる
貸している間は、住宅ローンの借換えはできません。
借換え先もまた住宅ローンですので、自己居住用でないと承諾を得られないです。
10~20年前に住宅ローンを借りた方で、『貸し出しているけど収支は赤字』という方は意外と多いのではないでしょうか。
当時は今ほど金利も低くなく、また固定金利で種別もマンションであればなおの事利益は生じないのではないでしょうか。
やむを得ず貸し出しているケースでは、利益を求めていないので赤字になりがちですね。
この状態ですと、下記の『売りたいけど売れない』状態になる可能性もあります。
売りたいけど売れない
多くの場合、『住宅ローン残高 > 売却価格』だからです。
住宅ローンを35年、元利均等方式で組んでいる方は多いと思います。
この方式ですと、金利に変動がなければ35年間支払い額は変わりません。
ただ、最初は利息の割合が高く、段々と元金の割合が増えていく商品です。
上記の事から、ローンを組み始めて20年くらい経ってようやく『残高 < 売価』というケースが多いと思います。
もちろん、時期と物件によりますので、あくまで所感です。
普通借家と定期借家
結んでいる賃貸借契約の内容もかなり重要です。
多くのケースでは、『普通借家契約』となっています。
比較的、賃料を高く設定できるからですね。
ただし、借主の更新が前提のため貸主の都合で解約はできません。
正当な事由により解約できたとしても、借主に所謂立退料を支払うのが一般的です。
『定期借家契約』では、2年・3年など、予め設定した期間のみ貸し出す契約です。
賃料は割安ですが、更新はありません。
完済しないと新たに住宅ローンを組めない
住宅ローンは一家にひとつの商品なので、仕方ないですね。
どうしても今欲しい物件があるという場合、自己資金で完済するか、いっそ売却をして完済、またはご年収が多い人であれば投資用ローンに借換える事で新たに組めるかもしれません。
売却前提であれば、先後は問わず組める可能性があります。
色々な金融機関の住宅ローン商品がありますので、頼りになる仲介業者の人に相談してみると良いかと思います。
オーナーチェンジ物件は高く売れない
基本的には居住用不動産より安くなります。
都内では高収入の人が税金対策としてオーナーチェンジ物件を購入する事があると思います。
八潮市で戸建またはマンションの一室を投資用として購入する人の多くは、収益性を求めていると思います。
駅近かつ築浅のマンションで利回り5%前後、そうでない場合、8%~10%ほどでしょうか。
家賃10万円なら、利回り8%で1,500万円。10%で1,200万円の売値です。
家賃10万円の物件ですと、今の高相場であれば2,000万円以上で売却できる可能性が高いです。
これでも、以前に比べると低い利回りで取引が成立してきていると思います。
最後に
ここまで、私が思いつくオーナーチェンジのリスクについて書いてみました。
どうしても、商品をおすすめする記事ではないためネガティブな内容になってしまい、すみません…
【ローンが残っていたらそもそも貸しちゃダメ】という事を知らない方が多く、記事にした次第です。
知らなかったという事は、貸す事を相談した不動産会社も、
『よし、貸しちゃいましょう!』
と促したという事ですので、不動産会社が悪いです(笑)
『知らずに貸しちゃってるんだけど、何とかしてくれ!』という相談でしたらお受けいたしますのでお気軽にご相談くださいね。